フラクショナルCO2レーザーでまさかの!
それは、なんとフラクショナルCO2レーザーを看護師が照射しているという事実です。
また、出力(パワー)の設定も看護師の判断で上げ下げを自由に。
先日、当院に来られた患者様で、他のクリニックでフラクショナルCO2レーザーを受けられて、疑問に思ったことがあるのでお話をしたいと思います。
この患者様は、にきび跡の陥凹、毛穴が気になり、フラクショナルCO2レーザーが良いと言われ、治療を開始。しかし、効果がほとんどないということで来院。
当てた直後を見させて頂きましたが、これはにきび跡、毛穴にはほとんど効果がないはず。
というのは、赤みは翌日に消失し、痂皮も2~3日で取れる程度。
このパワーでは、皮膚の角質を軽く削っている程度で、ケミカルピーリング同様、肌質は良くなる程度で、にきび跡の陥凹、毛穴には効果はほとんどありません。
フラクショナルCO2レーザーは、最高難度のフラクショナルレーザー
フラクショナルCO2レーザーは、CO2レーザーの蒸散効果により、細かい小さな穴を皮膚に開けます。
また、どの深さまで、穴を開けるかで効果も異なります。
また、治療後に出るダウンタイム(赤み、痂皮)が出やすい治療の一つです。
そのため、フラクショナルCO2レーザーは、効果を出そうとすれば、深く細かく照射をすれば良いのですが、その場合、ダウンタイムが長引くことになります。
もう一つ、問題なのは、治療後に生じる色素沈着(シミ)のリスクが高いということです。
フラクショナルCO2レーザーは、ダウンタイムや色素沈着の副作用を抑えつつ、効果も出そうとすれば、ドクターの中でも相当レーザーの経験を積んでこないと使いこなせない治療機器の一つです。
そのため、フラクショナルCO2レーザーは、最高難度のフラクショナルレーザーといわれ、日本で大ブレイクをしていないのはこの理由からです。
経験を積んだ医師でさえ使いこなすのが難しいフラクショナルCO2レーザーを、看護師が照射し、パワー設定も自由に変えているという事実はとんでもないことで、今後、増える副作用を考えると心配になり報告させていた出来ました。