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皮膚科の先生からのご相談。歯科でヒアルロン酸注入(注射)? その2
歯科でヒアルロン酸注入(ヒアルロン酸注射)? その2
今回は、昨日お話をした歯科で頬のヒアルロン酸注入をした後の腫れの原因についての述べさせていただきたいと思います。
ただし、この内容に関しては、直接、患者様を診察をしたわけではありませんので、あくまでも経験的な予測です。
ヒアルロン酸注入後の腫れの原因について
今回は、注入直後に腫れが生じたわけではありませんので、塞栓症の可能性は殆どないと思います。
可能性があるのすれば、アレルギーもしくは感染?
注入したヒアルロン酸を聞くと、ある程度メジャーな会社で、完全に吸収されるタイプのようです。
吸収されないタイプのものではないため、アレルギーの可能性は低いと思います。(吸収されないタイプの注入剤は、長期的な経過の中では、アレルギー反応を起こすものがあるのは事実です)
しかし、ヒアルロン酸注入剤は、メジャーな会社のものであれば、アレルギー反応を起こす確率はほとんどないのは事実ですが、ゼロではないというのも事実です。
これは、ヒアルロン酸注入剤だけの問題だけではなく、一般的な風邪薬の内服でも起こりうる話です。
ですので、重要なのは、ヒアルロン酸注入をした後に、アレルギーかどうか早く判断すること、アレルギーとしたらどのような治療を行うかが重要になります。
ということは、注入が出来れば良いというわけではなく、かなりの医学的な経験を要するということです。
感染に関しては、腫れと赤みの程度から考えれば、可能性は高いと思います。
ただし、通常では、ヒアルロン酸注入では、起こす確率はかなり低いと思われます。
ただし、注入の仕方によっては起こす確率はありえます。
例えば、1ヶ所に大量注入。これは、ヒアルロン酸を1ヶ所に大量注入すると、ヒアルロン酸が吸収されるスピードがかなり遅くなり、長期間1ヶ所に残ります。そこに、何らかの原因で、細菌がつくと、感染を広げてしまう可能性はありえます。
ヒアルロン酸注入で重要なのは、注入する深さ、注入量、種類と多岐にわたります。これも、かなりの経験を要します。
腫れを起こした後に、ヒアルロン酸分解注射は?
腫れの原因がヒアルロン酸のアレルギーであれば、ヒアルロン酸の量を減らすためにヒアルロン酸分解注射をするのは一つの選択肢と思われます。
しかし、今回の患者様のようにヒアルロン酸分解注射をしても改善しないケースの原因としては次のようなものが考えられます。
1.ヒアルロン酸分解注射が注入した部位に当たっていない
これは、どういうことかというと、ヒアルロン酸分解注射は、注入したヒアルロン酸の深さに正確に当たらないと分解はされません。
漠然と打っても、効果は出ないということです。
自分がどの深さにヒアルロン酸を注入したか、その後、ヒアルロン酸分解注射を打つ場合、前回と同じ深さに打つことができるかは、これも、相当な経験を要するということです。
ヒアルロン酸分解注射で一番難しいのは、他のクリニックでヒアルロン酸注射をした時に打つ場合です。
というのは、ヒアルロン酸注入した深さが浅い場合は、経験的なことで、ある程度、注入した深さがわかりますので、同じ深さにヒアルロン酸分解注射を行うことは可能です。
しかし、注入する深さが深い場合は、同じ部位にヒアルロン酸分解注射をするのはかなり難しく、場合によっては、数回必要になる場合もあります。
2.腫れを起こした原因が他の可能性?
当然ですが、腫れの原因がアレルギーでなければ、ヒアルロン酸分解注射は全く意味がありません。
もし、感染だとすれば、逆効果になる可能性も。
感染し、膿が溜まっているかどうかは、ハリをさして、吸引すればわかります。
ただし、これも経験を要しますが。
ヒアルロン酸注入での注意事項
ヒアルロン酸注入をするときに、副作用を考えながら、治療を行うとドクターはほとんどいないと思います。
しかし、万が一、起きた場合でも、早めの対処、治療を行えば、ほとんど問題になることもありません。
シワや凹みの治療で、ヒアルロン酸注入は、現時点で、非常に、手軽に治療できるため、爆発的な勢いで広まっているは間違いありません。
ただ、手軽にできる分、トラブルも増えているのも事実です。
ヒアルロン酸注入は、ただ、注入すればシワや凹みが改善するというわけではありません。
簡単なように見えて、非常に難しい手技を要します。
10年以上、ヒアルロン酸注入を行った経験から、言えることですが。
ヒアルロン酸注入の詳細は、また、後日、報告したいと思います。